令和の今年は三島由紀夫没後50年の節目の年になる
それに因んで三島関連本が数多く出版されている…
ひとまず現在の時点で興味深いものをふたつだけ挙げておきたい
『三島由紀夫を巡る旅』
徳岡孝夫
ドナルド・キーン
新潮文庫
これは以前に中央公論社から刊行された作品の改題文庫化である
三島とドナルド・キーンの直接の交友はとても知られるところだ
三島の遺書二通のうち一通はキーン氏に宛てられていたとされる
徳岡氏は自決の当日に楯の会会員から手紙と檄を受け取った人物だ
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両氏は三島作品所縁の土地を巡る
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また時々にキーン氏の三島の人となりが語られる…
徳岡氏の記者ならではの緻密な文章がキーン氏の語りを引き立てる
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奈良から津和野、そして松江へ…
名文が時間を忘れさせてくれる
『三島由紀夫1970』
文藝別冊
河出書房新社
三島由紀夫という人間を表から裏から評した論文集
三島自身の論文も収録されている
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左右の三島評が網羅されていてなかなか興味深い…
資料として是非残しておきたい
没後関連本は11月25日の憂国忌前後まで続けて出版されるだろう
僕が読みたいもの
はっきり言おう…
それは楯の会会員が三島由紀夫をどう捉えていたか
事件をどのように受け止めたのか
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事件前とその後で三島観に変化はあったのかどうか
客観的な視点はこの際全く不要だ
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そういう著者とその著書との出会いを期待している |