| 或る町中華でのこと… 
 三十代半ばくらいの男性がふたりの男の子を連れて入店してきた
 
 注文したのは餃子一人前と生ビール一杯
 
 連れのひとりは小学校高学年くらいでもうひとりは低学年くらい
 
 父親はその妻とスピーカーでの音声通話
 
 高学年のそれはスマホ弄りに熱心で低学年はカードゲームに熱中
 
 兎にも角にも三人間での会話は全くない
 
 突然に父親が席を立つや否や連れを伴いながらレジへと向かった
 
 注文をしたの餃子はもういらないという
 
 慌てたのは店側で勘定の間にテイクアウトの様式にできると説得
 
 三人はそれに応じて店の外に出ていった
 
 料理を拵える側への配慮はもとより食に対する根本が異常である
 
 会食でない怪食にも届かない異様な光景
 
 育ちは継承され親をみて子どもは育ちまたそれがいずれ親になる
 
 お里が知れるとはこれ
 
 ビールなら外で飲めるやろこの糞野郎め
 
 などといってはならぬ
 
 言葉にせずに心で蔑むのが粋というもの
 
 以上は小ネタの記録也
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