僕は電車に乗るとまず無口になる
別に気分が悪くなるからではない
もちろん怒ったり拗ねたりしているわけでもない
そういう場合もなくはないが実際は極めて稀だ…
電車は黙って乗る
飲食など以ての外
車窓からの景色を楽しむ
いや運転士と一体になる
これこそが電車の醍醐味だと僕は思う
実はもう時効を過ぎたがら言えることだけれども…
僕にはこれまで2度ばかり電車の運転経験がある
しかもちゃんと本当にお客さんが乗っていたのだ
最初は…
場所はとある遊園地
因みに現在は閉園して影も形も面影すらうかがうことはできない
時はかれこれ30年も前のこと
園内周遊列車の案内係のアルバイトしていた僕はうまく頼み込んでその列車の運転をさせてもらった
それはもう嬉しいやら緊張するやら…
もちろん隣には本物の運転士が座った
2度目は…
やはり時は同じ…
場所も同じ遊園地
今度は園内モノレールの運転をした…
もちろんやはり隣には本物の運転士…
この時は少々スピードを出し過ぎてちょいと指導を受けたことを鮮明に記憶している
僕の事務所には電車のシュミレーターのソフトが沢山ある
疲れた時
急に書けなくなった時
僕はソフトであくまでもソフトで運転士になって電車を動かし見事に停める
電車作家
そう甲山羊二は正真正銘の電車作家なのだ |