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コラム
心に吹く隙間風
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心に吹く隙間風その41
新しい年になった。とはいえ、本当に何もかもが新しくなるという訳ではない。そこまで都合の良い話などどこにもない。全ては前年を引きずることになるのは当然である。過去はそう簡単にご破算にはならない。才ある者は才ある如し、ない者はそれなりに、突然変異などは一切あり得ないのである。
例えば、安物おせち料理のスカスカ騒動など、初笑いにはあまりにもふさわしすぎて、騙す方の悪はもちろんだが、騙される方の幼稚さについても然り、この件はまさに共食い状態であるといえる。要するに根拠のない信頼や信用などは、資本主義では成り立つはずもないというのはこのことを指す。食を甘く見ると結果はこうなる。ここから生じる廃棄処分はエコでも何でもない。今年こそ、庶民は庶民として立派で強かな知恵を持たなければならない。政治と金を批判するのも結構だが、清さだけを政治家に求めるのは酷である。民主主義は庶民の有り様を反映するものであることを今一度思い知るべきであろう。
ちなみに、私が民主主義に反する庶民を挙げるとこうなる。
・全く労働する意欲のない人たち
・偽装離婚を心から楽しむ人たち
・子どもや親を物扱いする人たち
・給食費を平気で踏み倒す人たち
・満員電車で短い足を組む人たち
・未成熟を武器に罪を犯す人たち
・上記を社会の責任にする人たち
実におめでたい人たちだが、おめでたいのは当人だけで、周囲は迷惑千万である。しかし、こういう人たちにも生きる権利はある。しかし、生かす義務への負担が善良な庶民にあるかどうかは、議論の余地は十分残る。
とにかく国家全体がおめでたくなってはいけない。おめでたさはほんの一部だけでよいのである。
甲山羊二
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